ソフトフット(猫脚)はなぜ起きる?4つのタイプと特徴

ソフトフットは、シャフトアライメント(軸芯出し)について語る際によく使用される用語です。実際の軸芯出し作業を開始する前に、ソフトフット(猫脚)チェックを行うことは、信頼性の高い機械設置をするために不可欠な作業です。ソフトフットの種類と、それらが発生する理由を見ていきましょう。

ソフトフット(猫脚)とは?

ソフトフットとは、機械がすべての足に対して均等に配置されていない状態のことを指します。機械フレームの歪みという表現なら聞いたことがあるという方もいるかもしれません。日本では猫脚と表現されます。

なぜソフトフットをチェックして修正する必要があるのでしょうか?ある機械の脚の下に小さな隙間がある場合、または別の脚の下に小さな埃の塊がある場合、それは大きな問題になる可能性があるでしょうか?

答えはYesです。なぜなら、機械がベースの上に完全に水平に設置されていない場合、シャフト(軸)のたわみ、振動の増加、軸受の損傷、そして最終的には機械の故障などの問題が発生する可能性があるためです。その修理にかかる費用はソフトフットの問題を修正するよりもはるかに高額になります!

ソフトフットの4タイプ

ソフトフットには4つのタイプがあります。共通点としては1つまたは複数の脚が機械ベースにしっかりと固定されていないことが挙げられます。さまざまな理由がありますので、それぞれの特徴を見てみましょう。

1. パラレル(平行)ソフトフット

パラレルソフトフット(ロッキングソフトフットとも呼ばれる)は、4つの脚すべてが同じ平面上にあるわけではないことを意味します。前後に揺れるぐらついたレストランのテーブルを思い浮かべてみてください。この場合、レーザーアライメントシステムのソフトウェアは、対角のソフトフットの高い値(> 0.05 mm)を示します。フィーラーゲージを使用すると、シム調整する必要がある1つもしくは複数の脚とシム量を決定できます。

パラレルソフトフットになる理由として下記3点が考えられます。
• 脚が短すぎる。
• ベースプレートまたは取り付けパッドが同一平面上にない。
• 1つまたは複数の脚の下にシムが足りない。

パラレルソフトフットを修正するには、ロッキング効果を取り除くのに十分なシムを追加します(シムは4枚以下、できるだけ少ない枚数にしましょう)。

2. ベントフット/外側に角度の付いたソフトフット

これは、ベースに対して脚の裏に角度がついてしまっているときに発生する一般的なタイプのソフトフットです。この場合、レーザーアライメントシステムは3つもしくは4つの脚でソフトフットの値が高くなります。値が最も高い脚は、脚のコーナーから別のコーナーへテーパーエアギャップがある状態です。

この状態には、次のようないくつかの理由が考えられます。
•機械の落下や、適当な設置。
•ベースプレートが曲がっているか、機械加工が不十分。
•垂直方向に大きな角度ずれがある。
•脚が溶接されている。
•ベースの沈下が発生している。

この問題を修正する最良の方法は、脚、ベース、またはその両方を再加工することです。これが不可能な場合は、階段状にシムを入れます。(あくまで選択肢の一つであり、できれば回避するようにしてください)。

3. スクイーズフット

スクイーズフットは、スプリングフットとも呼ばれます。スクイーズフットの場合、フィーラーゲージでは脚の下の隙間を計測することができません。この状態は脚とベースの間のスペースに、ソフトフットを修正するため以前から使用されているあまりにも多くのシムが詰まっていることから起こります。脚の下に汚れやさびなどが堆積しているケースもあります。

スクイーズソフトフットになる理由は次の通りです。
• 脚とベースの間に汚れ、グリース、ペイント、さびが堆積している。
• 多量のシムを使用している(脚一つあたり4枚を超えるシムを使用しない)。
• シムが変形している。
• バリのあるシムを使用している。

この問題を解消するには、脚の周囲を徹底的に掃除し、古いシムを新しく強度のあるものと交換します。

4. 誘発されたソフトフット

誘発されたソフトフットとは、機械のフレームに影響を与える応力によって引き起こされ、特定が難しい場合があります。通常、機械の同じ側または同じ端にある複数の脚でソフトフットが起こります。レーザーアライメントシステムを使うことで確認することができます。フィーラーゲージでは、平行なギャップであればソフトフットをチェックできます。

誘発されたソフトフットの想定される原因は下記の通りです。
•カップリングまたはパイプ応力。
•機械が張り出している。
•プーリーとギアのベルトまたはチェーンの負荷。
•フレックスコンジットに過度な剛性がある。
•ブレース構造が機械に取り付けられている。
•ジャッキボルトがきつく締められた状態である。

誘発されたソフトフットを修正するには、問題の原因となる応力を取り除く必要があります。このような応力はシャフトのアライメント調整中、どのタイミングでも発生する可能性があるため、複数のソフトフットチェックが必要になる場合があります。

トラブルのないオペレーションのために

この記事の冒頭で述べたように、ソフトフットを修正することが不可欠です。機械は応力や振動が発生している条件下で動作するように設計されてはいません。したがって、すべての脚がベースにしっかりと配置されていることを確認し、完璧なシャフトアライメントとトラブルのないオペレーションのために可能な限り最高の条件を整えましょう!

おわりに

ソフトフットの確認を行いたい場合、イージーレーザー®シャフトアライメントシステムのソフトフットプログラムが利用できます。このプログラムを使用すると、調整が必要な脚とその調整量が自動計算され表示されます。

翻訳・編集/石田有紀

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※本サイトは鉄原実業株式会社が運営しております。


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