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3分でわかる!オンライン状態監視システムでの主原因解析をドレン混入事例とともに解説。

datarecording

実際に不良が発生した場合、機器保護(インターロック)により、往復動圧縮機が緊急停止(シャットダウン)するケースも考えられますが、そこでポイントになるのは、「何が原因でシャットダウンが行われたのか?」ですよね。その主原因を解析するためにはどうすればよいか。当然、シャットダウン前後にどのような現象が発生していたかを、データから読み取る必要が出てきます。そのようなときに活用できるのが、PROGNOST®システムのリングバッファ機能です。

詳細は後述しますが、リングバッファとは言い換えれば、フライトレコーダー。空の安全を守るのがフライトレコーダーであれば、往復動圧縮機という機械の安全のために開発されたのがリングバッファによるデータ保管と再現の概念です。

本日のコラムでは、ケーススタディを交えながら、リングバッファによってわかることを解説していきます。

h2midashi データ保管と再現を実現するPROGNOST®システムのリングバッファ機能とは?

はじめに、PROGNOST®システムの基本的な概念について、簡単にご紹介します。各種センサが取得したアナログ信号はPROGNOST®システムでデジタル信号に変換され、さらにDCSからの運転に関する情報を取得することで、機器保護や状態監視を行っています。イメージ図を見てみましょう。

ringbuffer

リングバッファは、シャットダウン前7分間と、停止後3分間の連続記録された無圧縮信号データを保存し、データ再現することができる機能です。リングバッファに保管されたデータは別の場所に保管されます。今回の事例では、シャットダウン前後のデータを記録していますが、機器再起動時など、任意のタイミングでリングバッファにデータを保存することも可能です。

ではここで、実際にあった事例を交えながら、どのようなデータがリングバッファに保存されているのか、主原因解析の結果、導き出された現象が何か、ご紹介します。

h2midashi 主原因解析のケーススタディ

今回ご紹介する事例では、回転数420rpmの4列4筒の水平対向型圧縮機で、4種類のセンサが設置されていました。

・回転計(Trigger)×1
・ロッドポジションセンサ(Proximity)×4
・クロスヘッド部振動加速度センサ(Acceleration)×4
・圧力センサ(Pressure)×8

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実際に取得されたデータがこちらです。正常時はこのようなオンライン信号が取得されていました。
青線:クロスヘッド部振動/赤線:ピストンロッドポジション/緑線(濃淡):トップ側圧力とボトム側圧力

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続いて、緊急停止直前の信号を見てみましょう。

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このように、クロスヘッド部の振動が大きくなり、ピストンロッドも大きく垂直方向に振れていることが確認できます。一方で圧力には大きな変化が見られません。

この瞬間はぜひYoutube(動画)でご確認いただきたいのですが、わずか1.2秒程度の出来事です。リングバッファに保存されていた連続したオンライン信号を確認しない限り、気づくことが難しい事象が発生していたといえます。

この解析結果を受け、吸入配管の結露が吸入弁からシリンダ内に混入したことがシャットダウンの原因であると特定されたため、エンジニア部門の担当者は吸入配管の仕様変更を実施しました。その後は安定した運転を継続できているとのことです。

h2midashi おわりに

本日はPROGNOSTシステムズ社のYoutubeチャンネルから、リングバッファに関する内容をコラム形式でお届けしました。PROGNOSTシステムズ社のYoutubeチャンネルでは、3分で同様の内容を解説していますので、そちらもぜひご覧くださいね。日本語字幕を表示できます。

文/石田有紀


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