こんな課題・お悩みをお持ちの方向けの記事です。
機械ベースの平面度を高精度に測定し、調整することは品質要求を満たすために有益とされています。機械ベースの平面度や真直度測定のほか、直角度や垂直度、スピンドルの測定、調整もイージーレーザー®で対応することができます。
従来の平面度測定が抱える課題
例えば、従来手法の一つであるトランシットを用いた測定では、平面上の任意の場所にスケールを立て、その目盛りを読み取ります。スケールを移動させ、他の場所も測定という作業を繰り返し、測定した高さ情報から、全体の平面度を計算で求めます。
目盛りを人が確認するため誤差が発生しやすいのと、手書き作業があり、計算も人が行うことから、ヒューマンエラーのリスクがある測定方法で、高精度な測定は難しいとされてきました。
分解能0.001mmの高精度な測定が可能なレーザーでの測定
レーザー技術を用いた測定方法を採用しているイージーレーザー®では、マシニングセンタのような大型機械の基礎やテーブルの平面度測定も、分解能0.001(1/1,000)mmで高精度に測定、調整が行えます。
イージーレーザー® XT770 GEOキットの主な構成部品
①レーザー発信器
②レーザー受光器
③ディスプレイユニット
④設置用治具
高精度平面度測定
ヘッドが回転するタイプのレーザー発信器は半径40メートルの計測距離まで360°レーザー発信可能で、レーザーは90°偏向することができます。高精度に平面度、真直度、直角度、レベル出し、平行度を測定する際に用います。
測定結果は数値もしくはグラフィック表示で確認することができます。
イージーレーザー®でできること
イージーレーザー®には複数のプログラムが内蔵されています。
・平面度プログラム
・真直度プログラム
・真円度プログラム
・軸芯出し用プログラム(水平・垂直機械の芯出し/機械列の芯出しなど)
平面度のほか、リニアガイドや大型レールの真直度や平行度、ベアリングジャーナルなどの真円度、通り芯を測定することが可能です。例えば、従来専用スケールで3日~1週間程度かけて測っている20m以上の大型機械のレールの真直度測定も、レーザーでの測定に変更することで時間短縮が期待できます。
イージーレーザー® XT770シャフトアライメントにレーザー発信器 XT22をオプションとして購入し、測定することも可能
イージーレーザー® XT770シャフトアライメントでの平面度測定
軸芯出し用の測定ユニットと治具がセットになったイージーレーザー® XT770シャフトアライメントにレーザー発信器 XT22をオプション購入することで平面度や真直度の測定が可能です。
XTシリーズのディスプレイユニットはタッチパネル式でより直感的に操作ができるようになっています。お手持ちのスマートフォン・タブレットをディスプレイユニットの代わりとして使用できる無料アプリも用意されています。
ツイスト機能を利用した機械ベースのねじれ測定
モーターを設置する基礎の測定には、測定ユニットを使用したツイストプログラムが便利です。A~Dの4点のうち、どの箇所がどの程度上がって(もしくは下がって)いるか、わずか数分で測定完了、結果を表示します。
関連コラム:機械ベースの平面度(ねじれ)の測定方法(YouTube動画解説付き)
小型対象物同士の平行度/水平度の測定
下図のような、小型対象物同士の平行度や水平度を測定したいというご要望に対しては、イージーレーザー® XT190ベルトアライメントが便利です。内蔵ディスプレイのほか、お手持ちのスマートフォンやタブレットに専用のアプリをダウンロードすることで、垂直/水平方向どれだけ調整すればよいか、システムが自動計算した結果が表示されます。マグネット設置なので、用意も簡単です。
もちろん、ベルトのアライメント調整にもご利用いただけます。スマートフォン、タブレットに専用アプリ(無料)をダウンロードすることで、現在のズレ値だけではなく、垂直/水平方向の調整値をグラフィックとともに表示することも可能です。
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文/いしだ