ブログ

バスタブ曲線から見る軸受診断

bathtubcurb_image

部品の劣化には複数のパターンが存在します。時間を横軸に、故障率(故障発生回数)を縦軸にとり、グラフにしてみると、バスタブのようなカーブを描くことが知られています。これが「バスタブ曲線(バスタブカーブ)」です。

本日はこの曲線と軸受の診断手法にはどのような関連性があるかについて検証します。
 

部品の劣化パターンは4つに大別される

劣化は、部品によって個有のものとされ、4種類に大別されます。機械を構成する部品といえば、何千何万もありそうなものですが、劣化の傾向はたった4つしかないとは驚きですね。

パターン 1:最初はほとんど劣化せず、ある時点から劣化が急速に進む
パターン 2:使い出したときから、劣化が始まる
パターン 3:あるとき、突然、劣化して壊れる
パターン 4:ほとんど劣化しない

引用元:『一番最初に読む機械保全の本』 吉川達志著 日刊工業新聞社

劣化パターンの種類と特徴
 

バスタブ曲線とは?

劣化パターン1に着目してみます。この場合、縦軸は機械の状態を表しており、下にいくほど劣化が進んでいることを表します。では、横軸に同じく時間を、縦軸には「故障率(もしくは故障発生回数)」を持ってきた場合、どのようなグラフになるのでしょうか。

設備のバスタブ曲線

設備のバスタブ曲線

稼働初期の段階では、故障率が高い傾向にあります。例えば軸受の場合であれば、軸受の選定ミスや軸・ハウジングを含む周辺の設計不良、ミスアライメントなどによる初期不良が挙げられます。

使用時間が長くなってくると、内輪・外輪・転動体の微細な傷や摩耗にはじまり、はく離や焼き付きといった突発停止の要因となる劣化が発生します。そのため、故障率が増加し、グラフはバスタブのような端と端が弧を描く形状となります。これが「バスタブ曲線」です。

バスタブ曲線からみる軸受の診断手法

先ほど例にとった軸受。異常発生点から故障に至るまで、どのくらいのリードタイムがあるのでしょうか。その時々にあった診断手法は?再び縦軸に機器の状態をとり、異常発生以降に焦点を当ててみましょう。

バスタブ曲線と軸受診断手法

バスタブ曲線と軸受診断手法

すべての軸受が同じ過程をたどるわけではありませんが、異音がしたり、触診でわかったりする段階では残された時間は少ないですね。数か月早く不良に気づくためには、何かしらの診断ツールを取り入れる必要があることがわかります。
 

さいごに

それぞれの診断手法のメリットや制限について、eBookにまとめました。

● そもそもなぜ軸受診断が重要なのか?
● 振動計・オイル分析のメリット・デメリットは?
● 最近注目されているAE(アコースティック・エミッション)の優位性とは?
といった軸受診断にまつわるポイントを紹介しています。
 
文/石田有紀



ページ上部へ戻る