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センサが取得した膨大なデータを安全に保管!クラウドを利用したシステム構成を簡単解説。

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ここ数年でプラント、工場においても、AIやIoTに対する興味関心が高まっていますよね。センサを設置し、オンラインで常時、機械の状態を監視するシステムもさまざまな企業が取り扱うようになっており、導入を考えている企業ご担当者は「A社システムとB社システムの違いは何か」「自分たちにとって、使い勝手が一番よいものは?」など、複数の観点から、ご検討をされていることと思います。なかでも、「取得したデータをどう保全に活かすか」「データ格納方法やその安全性」「DCSとの接続」については、特に気にされる企業様が多い印象です。

そこで本日は、当社がお取り扱いしている回転機器の安全保護/モニタリング用「PROGNOSTシステム」でのデータ保管や、アクセスの仕方について、簡単に解説していこうと思います。

PROGNOST®クラウドダッシュボードの概要

 
PROGNOST®クラウドダッシュボードは、30年以上のモニタリングシステム開発経験を活かし、2019年に新たにリリースされました。PROGNOST®クラウドダッシュボードを使用すると、状態監視中の機器を一覧表示するだけではなく、診断メッセージの履歴表示や機器レポートを確認することができます。現場に設置したシステムが取得したデータをREST APIを介しクラウドにアップロードすることで、よりセキュアな情報管理が可能になりました。

現場オペレーター、本社に在籍しているマネージャー、別サイトにいる保全担当者、PROGNOST社の解析チームが同じ情報にアクセスでき、包括的な保全対応を可能にします。

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システム構成例

 
往復動圧縮機やハイパー圧縮機向けを例にしますと、システムは主にセンサからのデータ取得と安全保護を行う「PROGNOST®-SILver」と、具体的に損傷が発生している部品を特定、その場所や範囲を表示し正確な診断を実施する「PROGNOST®-NT」で構成されます。

解析ソフトウェアのVISUをインストールしたPC(リモートデスクトップ)で機器状態を確認するほか、ベンダーであるPROGNOST社に解析作業やレポート提出、リモートアクセス(遠隔操作)による設定変更を依頼することができますが、その場合は安全性の高いVPN回線を通してデータのやり取りを行います。

PROGNOST®クラウドダッシュボードを利用する場合、現場でPROGNOST®-SILverが取得した信号は、PROGNOST®-NTで処理され、REST APIを介してクラウドへとアップロードされます。クラウドにアップロードされた機器ごとの状態診断情報には、指定のhttps://、すなわちURLにアクセスすることで、現場以外の担当者も閲覧することができる仕組みです。

bgMidashiIconPROGNOST 製品ページ

System Architecture example

ここでポイントとなるのが、PROGNOST®-NTからクラウドへのデータ送信の方向性は一方通行で、ダッシュボードやクラウドからPROGNOST®-NTや、DCSへのアクセスはできない仕組みになっていることです。お客様の中には、モニタリングシステムを導入しDCSと接続することに懸念される方がいらっしゃいますが、このシステム構成をご説明すると一定の安心感を持っていただける場合が多いようです。

PROGNOST®クラウドダッシュボードはこのような方におすすめ

 
・時間、場所を問わず、情報を得たい方
・機器や資産の責任者
・機器や資産に関する情報を比較したい方
・現在の機器状態を簡潔に知りたい方
・機器やプロセスに関する情報を安全に保管、アクセスしたい方

PROGNOST®クラウドダッシュボードを利用すれば、本社が日本、現場がアジア圏の国々のケースなどでも、お互いに同じデータを共有することができます。例えば、アジアの工場の設備にPROGNOSTシステムを設置→クラウドにアップされたデータを日本法人の担当が確認→PROGNOST社に解析を依頼→その情報をもとにメンテナンス作業計画を立てるといった活用が期待できます。

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おわりに

 
いかがでしたか?プラントや工場にとって、設備はもちろんのこと、現場から得たデータも重要な資産であり、その管理には安全性と信頼性が求められることと思います。PROGNOST®クラウドダッシュボードはそのような課題にアプローチする手段として、PROGNOST社が満を持して開発したシステムです。製品パンフレットもあわせてご参照ください。

PROGNOST®クラウドダッシュボード PDF資料

文/いしだ


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