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レーザーの特徴を調べてみました

Red laser

レーザーという言葉を聞いて、何を思い浮かべるでしょうか。レーザーポインター、コピー機、レーザープリンター、バーコードスキャナにレーザーマウス、レーザー加工機。レーシックもレーザー技術の応用ですね。

色も実にさまざまで、レーザーポインターであれば赤や緑が一般的ですし、私のマウスは青色のレーザーを使用しているようです。どうしてこんなに色があるのでしょう?そもそもレーザーとはどういった現象のことを指すのでしょうか?

そこで今日は「レーザー」に着目してみました。

レーザーとは?

 
まずはおなじみWikipediaで調べてみました。

レーザー(laser)とは、光を増幅して放射するレーザー装置を指す。レーザとも呼ばれる。レーザー光は指向性や収束性に優れており、また、発生する電磁波の波長を一定に保つことができる。レーザーの名は、Light Amplification by Stimulated Emission of Radiation(輻射の誘導放出による光増幅)の頭字語(アクロニム)から名付けられた。
引用元:Wikipedia

指向性やら収束性やら、はたまた誘導放出といった難しそうな単語が並んでいますが、「波長を一定に保っている」ところがポイントのようです。

レーザーは「光」である

 
先ほど挙げたレーザーの使用例をみると、「目に見える光」であることが多いですよね。物理の世界では「可視光」と呼んでおり、JIS Z8120の定義ではおおよそ380~750nmの電磁波の波長を指すそうです。これに対し、可視光線より波長の短いものを紫外線、長いものを赤外線と呼んでいます。

波長というのは、電磁波のピーク間の距離のことを指します。
laser

私たちの目で捉えられる範囲というのは非常に限られています。
laser#2

「光」と「レーザー」の違いとは?

 
「光」という単語から連想するのは太陽光や蛍光灯ですよね。でも、こういった光は周囲を明るく灯す役割を果たすものの、レーザーのように一点を照射することはできません。また、レーザーは単色ですね。ここに通常の光源とレーザーの違いがあります。
これらを表す言葉が「指向性」と「単色性」です。図で見てみましょう。

laser#4

通常、光はさまざまな波長が入り混じり、分散している状態です(図左)。ある装置を使用し、その中の一定の波長だけを取り出し、方向と位相を揃え、増幅したものがレーザーです。これを横軸に波長を、縦軸に光の強さをとったグラフで表すと、下図のようになります。

laser#3

レーザー光はどうすれば得られる?

 
上で述べた”ある装置”というのがレーザー発振器です。

レーザー発振器は、キャビティ(光共振器)と、その中に設置された媒質、および媒質をポンピング(電子をより高いエネルギー準位に持ち上げること)するための装置から構成される。キャビティは典型的には、2枚の鏡が向かい合った構造を持っている。(中略)キャビティを形成する鏡のうち一枚を半透鏡にしておけば、そこから一部の光を外部に取り出すことができ、レーザー光が得られる。
引用元:Wikipedia

下図のようなイメージです。
laser#5

レーザーのクラス分け(JIS C 6802 平成17年改訂)

 
レーザーと一言でいっても、レーザーポインターのように一瞬目に入っても特に害のないレベルから、金属加工に用いられる危険性の高いものまであります。これらはJIS規格で下記のように定義されています(引用元:Wikipedia)。

クラス1 合理的に予見可能な運転状況下で安全であるレーザー。どのような光学系(レンズや望遠鏡)で集光しても、眼に対して安全なレベルであり、クラス1であることを示すラベルを貼る以外は特に対策は要求されていない。
クラス1M 可視光のみに規定され、眼の保護は「まばたき」などの嫌悪反応により行われることによりクラス1なみの安全が確保されるレーザー。
クラス2 合理的に予見可能な運転状況下で安全である302.5 – 4000nmの波長範囲の光を放出するレーザー。光学系で覗かない限りは安全なレベルである。このレベルの光を屋外に放射することは、望遠鏡等を覗いている人がいないとは言えないので危険と考えるべきである。つまり屋内などの使用条件が限定された場所でのみ安全なレーザーとみなすべきである。
クラス2M 可視光のみに規定され、眼の保護は「まばたき」などの嫌悪反応により安全が確保されるレーザー。光学系で覗かない限りは安全なレベルである。
クラス3R 直接のビーム内観察は潜在的に危険であるが、その危険性はクラス3Bレーザーに対するものよりも低いレーザー。製造者や使用者に対する規制対策がクラス3Bレーザーに比し緩和されている。クラス1あるいはクラス2のAELの5倍以内である。鍵やインタロックを取り付ける必要がない点で、その上のクラスとは異なっている。
クラス3B 連続発振レーザーで0.5W以下、パルスレーザーで10~5Jm/m~2以下のもの。直接見ることは危険なレーザー。直視をしなければ安全なレベル。鍵やインタロックを取り付ける必要がある。使用中の警報表示等が必要。
クラス4 散乱された光を見ても危険なレーザー。皮膚に当たると火傷を生じたり、物に当たると火災を生じたりする恐れのあるものを含む。出射したビームは必ずブロックする等の対策が必要。鍵やインタロックを取り付ける必要がある。使用中の警報表示等が必要。

おわりに

 
今まで特にその原理を意識することなくレーザー機器を使用していましたが、本当に幅広く適用されているんですね。保全の世界では、軸芯出しや、ロールの平行度や工作機械の平面度・スピンドル測定などへ応用されています。

文/いしだ

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