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6.102025
現場での導入事例から学ぶ!『水道管の流量計測』成功例とは?【埋設配管】

老朽化が進む水道インフラの維持管理において、「正確な流量測定」は最も基本的かつ重要な要素です。しかし、既設配管、特に地下に埋設された管路への流量計設置は、現場作業の負担が大きく、導入をためらう要因にもなっています。
こうした課題に対し、FLUXUS®超音波流量計は、既存インフラへの負荷を最小限に抑えながら、高精度な測定を実現します。
地下配管の流量測定という現場課題
ある都市の飲料水供給システムでは、老朽化した水道管に流量計を後付けする必要がありました。しかし、従来の電磁式流量計を設置するためには、まず管路の掘削・露出作業を行い、さらに配管を一時停止してから設置・通水試験を行う必要がありました。これは、供給の中断やコストの増加を招くだけでなく、住民への影響も避けられません。
このような課題を解決するために採用されたのがFLUXUS®クランプオン式超音波流量計です。
クランプオン式流量計の設置プロセス
FLUXUS®の設置は、地下に埋設された配管の一部分だけを露出させるだけで済みます。露出した管路の外面にIP68準拠の超音波トランスデューサを取り付け、VARIOFIX固定具でしっかりと締結。これにより、恒久的かつメンテナンス不要な測定が可能になります。施工後、すぐに埋戻しができるため、施工現場の滞在時間も最小限です。
この現場では、設置されたFLUXUS®トランスミッタがすぐに精度の高い流量データを取得。さらに、このデータは無線通信を通じて中央監視システムへリアルタイム送信され、遠隔地からの監視・分析も可能となりました。
《導入効果》
• 工期の短縮:1地点あたり数時間で設置完了。配管の切断や再通水試験が不要。
• 断水ゼロ:水供給を止めることなく施工が可能。
• 信頼性の向上:古い配管でも安定した測定が可能で、設置後の調整も不要。
• 運用効率の改善:漏水の兆候を早期に検出できるようになり、水損失の低減に貢献。
上下水道業界における活用の可能性
FLUXUS®は、今回のような既設管への導入だけでなく、スマートシティ構想や広域的な水道監視網の整備にも応用が可能です。リアルタイムデータの取得・分析により、水資源の適正利用や運用最適化に大きく貢献できるポテンシャルを持っています。
従来は“手間”と“コスト”の印象が強かった「地下配管の流量測定」ですが、クランプオン式超音波流量計の活用により、運用ハードルが下がることは間違いありません。
これからの水道インフラに貢献できる技術かと思います。
超音波流量計の優位性に関する資料も無料で配布しています。
下記よりお気軽にお問い合わせください。
※この事例はEmerson(Flexim)社の資料、「Non-invasive water and wastewater flow measurement」を参考にしています。
文/まつもと