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河川からの取水/排水量を把握したい…超音波流量計に置き換えるとどんなメリットが?【水資源】

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水資源管理の重要性

 
日々の生活や産業を支える水資源は、主に海や河川から取水/排水しています。その際、流量を計測し取水量や排水量を管理する必要がありますが、正確な流量を把握するには、適切な流量計の運用が必要です。

とある施設では、産業プラント向けに河川から原水を取水し複数の企業へ供給していました。そこでは長年同じ流量計(インライン式)を使用していましたが、経年劣化で精度が低下し、約20%もの測定誤差が発生していることが判明しました。

想定外の水量を取水・排水しているということは、環境面の負荷が考えられるだけでなく、供給先の企業間でも問題につながる可能性が高い状況です。

また、この施設では、環境局より定期的な検査により取水量・排水量の正確な管理が義務付けられていたため、この誤差は大きな問題であり、早急な解決が必要でした。

課題:正確性と供給維持

 
導入前の課題は二つありました。

一つは、既存の流量計を交換するためには、コンクリートで覆われた地下トンネル内の配管を大規模に改修する必要があり、その間は水の供給を停止せざるを得ないという点です。

しかし、この施設にとって、水の供給を止めることは、供給先企業に大きな影響を与えるため許されない状況でした。

もう一つは、「環境基準に合わせた正確な計測」と、それを長年維持する「安定性やメンテナンスの利便性」という面です。
こうした背景から、「供給を止めずに導入でき」「正確で安定的な計測」が可能な解決策が求められていました。


※Emerson(Flexim)社資料より抜粋

超音波流量計による課題解決

 
課題解決の手段として採用されたのが、超音波流量計『FLUXUS® F532』※1です。


※『FLUXUS® F532』カタログより抜粋

このクランプオン式超音波流量計は、配管の外側にセンサーを取り付けるだけで流量を計測できるため、工事中も水の供給を停止する必要がありません。

さらに、固形物を含む流れにも強い低周波CDKトランスデューサを採用し、精度の高い測定が実現しました。

《『FLUXUS® F532』導入による成果》
• 正確な流量管理
 環境局の基準に準拠した取水量・排水量の正確な記録が可能に。
• 供給停止を回避
 配管工事を伴わずに導入できたことで、水の供給を止めずに課題解決を実現。
• メンテナンス性の向上
 配管に直接触れない測定方式により、摩耗や汚染のリスクがなく、維持管理の負担を軽減。
• 幅広い測定範囲
 流速0.01 m/s〜25 m/sまでカバーすることで、さまざまな運用条件に対応。

まとめ:限りある資源を守るために

 
今回の事例では、水資源の取水/排水における正確な流量計測を行わなくてはならない中、水供給設備の運営を止めずに、迅速に課題解決した実例についてご紹介しました。

安定した数値化の需要に応えつつ、今までの運用に支障なく設置できる点は超音波流量計の大きな利点ですね!

地球上の水は限られた資源であり、気候変動や人口増加の影響によって、その重要性はますます高まっています。日本は比較的水に恵まれた国ではありますが、持続的な利用のためには、自治体や事業者により適切な管理を行い、この貴重な資源を守ることが不可欠です。

流量管理に最適な超音波流量計について、気になる方は下記から資料がダウンロードできます。
お問合せもお待ちしています。

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※1『FLUXUS® F532』は弊社ホームページには掲載されておりませんが、水計測専用機のラインナップとしてございます。詳しくはお問合せくださいませ。
※ この事例はEmerson(Flexim)社の事例、「Application Report:Flow measurement and
quantity counting of river water」を参考にしています。

文/まつもと


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