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8.52016
[イベント情報] メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2016に出展しました
ご無沙汰してしまいました。Web担当の石田です。気づけば1か月ほど更新が滞ってしまいました。
というのも、2016年7月20日~22日までの3日間にわたりメンテナンス・レジリエンス TOKYO 2016に出展しており、その準備とフォローに追われておりました…。
今回は設備診断ツールをテーマに、複数の製品を展示しましたので、その様子をご紹介します。
ブースの様子
本展示会は「メンテナンス」にご興味のある方々が多く来場するとのことで、弊社は軸受診断やギヤ診断ツール、レーザー式の芯出しシステムを展示しました。
○ AEセンサ搭載ベアリング診断器 MHC
○ ベアリング詳細解析用センサ・ソフトウェア MHC-Sigma(シグマ)
○ 電磁センサ搭載ベアリング診断器EMセンサ・RIS
○ レーザー式軸芯出し・平行度測定システム Easy-Laser®®
○ 金属摩耗粉センサ AnalexPC
○ オイル・パーティクルカウンタ icount LCM20
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ブース外観 | 3日目のメンバーです |
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AEセンサ搭載ベアリング診断器 MHC | シャフトアライメントシステム |
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ロールアライメントシステム E975 | 多くの方にご来場いただきました |
AEセンサ搭載ベアリング診断器 MHC
今回のコラムでは、当日展示した軸受診断ツール MHC をご紹介します。
MHCは、英パーカーキティウェイク社(旧ホルロイド社)の製品で、弊社では2000年から取り扱いを開始、270台以上の導入実績がある軸受診断ツールです。
汎用的な診断法である振動法とは異なり、MHCはAEという技術を採用しています。
AEとは、Acoustic Emission(アコースティック・エミッション)の略で、一般的には下記のように定義されています。
アコースティック・エミッション(Acoustic Emission, AE)とは、材料が変形あるいは破壊する際に、内部に蓄えていた弾性エネルギーを音波(弾性波、AE波)として放出する現象である。
引用元:Wikipedia
私たちに最も馴染みがある振動法は、アンバランスやミスアライメントといった低周波数領域の異常にとどまらず、歯車の摩耗やポンプのキャビテーションなど高周波領域の異常などにも適用可能なため、回転機全般の精密診断に適しています。
一方、AEは潤滑不良などから発生した転がり疲れ(初期不良)を早期に検知することが可能な技術で、振動法では診断が難しい低速回転軸受への適用事例も報告されています。
AEでの軸受診断では、「金属同士が接触した際の、ミクロレベルの破壊に伴い発生するエネルギー波」をとらえるため、低速回転機であっても適用ができます。このエネルギー波は、水面に広がる波紋のようなイメージです。石ころのような小さな物体でも、投げ込むとそこを起点に波紋ができますよね。AEも潤滑不良が発生し、金属同士の接触が起きると、エネルギー波がケーシングなどの金属を介し伝播します。
AEはどんなに小さい傷や摩擦でも発生しているため、「早期に」トラブルを発見することができますし、低速の場合でもAEは伝播するため、「広範な」機器で使用できる技術なのです。先ほどお話した通り、AEは放射状に広がる性質を持つため、ケーシングなど金属性のものであればどこでもその弾性エネルギーをとらえることができます。
さいごに
今回の展示会は企画立案から運営まで、一貫して携わりました。私は基本内勤のため、現場の方が抱える問題など、生の声を聞くことはなかなかありません。お立ち寄りいただいた来場者の方々のお話うかがう良い機会となりました。
ご来場いただいた皆さまにこの場を借りてお礼申し上げます。製品に関する詳しい説明や実機でのデモンストレーションをご希望の場合は、お気軽にご連絡ください。
次のイベントは「回転機械の診断技術セミナー」で10月21日に大阪で開催します。詳細は随時公開していきますので、ご興味がある方はぜひチェックください。
文/いしだ