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ロール設備の平行度・水平度を高精度に測定!レーザー式システム選定の3つのポイント

Process of various paper products manufacturing indoors

近年、医薬品や半導体、フレキシブル基盤などの用途拡大、需要増加に伴い、高機能フィルムを製造するロール設備の保全は、ますます高い精度を求められる時代になりました。多くの企業が取り入れているダイヤルゲージでの調整では、時間がかかってしまう上に、製造の段階でシワ・ムラ・絞り・破れが発生してしまい、生産ロスになってしまうケースも…。

そのような背景を受け、普及が広がってきているのが、レーザー式ロール平行度システムです。レーザー式システムを活用するためには、「高精度」だけでなく、「使用感(測定方法)」や「管理・記録」にも注意を払う必要があります。

今回は高精度以外の部分で、レーザー式システム検討の際、着目すべきポイントと、弊社でお取扱いしているイージーレーザー®(正式表記:Easy-Laser®)の特徴をあわせてお伝えします。
 

レーザー式システムとは?

直進性のあるレーザーを適用したシステムは、その拡張性を活かし、ポンプ・タービン・風車等の風水力機器といった回転機械の芯出し工作機械などの平行度・直角度・スピンドル測定など、幅広い機器で使用できます。

弊社ではスウェーデンのEasy-Laser社 link1が開発・販売しているコーティングマシン(コーター/塗装機)、ラミネーティングマシン(ラミネーター/ラミネート設備)、スリッター(裁断機)、巻き取り機などのロール設備向け平行度計測システム『イージーレーザー® ロールアライメントシリーズを取り扱っております。
 

システム選定の3つのポイント

3つのポイントのうち、何が最も重要視するべきポイントなのか、その優先順位づけはそれぞれの企業によって異なります。
priorities word written by hand on a transparent board

①高精度な測定が可能か否か
ロールの平行度・水平度を測定する上で、求められる精度はどの程度かは重要なポイントになってきます。高機能フィルム製造用、圧延用ロールなど、用途によって必要な分解能は異なります。システム選定の際には、分解能が要件を満たしているかを確認する必要があります。

②自社の保全担当で測定・調整ができるか
機密保持の観点から、メンテナンス業者への依頼が難しいケースも多いようです。また、従来のダイヤルゲージを使用した方法では、熟練の技術者の減少により技術の継承がままならない、という声も聞こえてきます。

そのような背景を受け、「システムを自社で購入、現場の担当者が測定する」という運用方法を検討する企業が増えてきています。このようなケースでは、納品時のトレーニングがあること、ユーザーフレンドリーなシステムで自社のスタッフのみで測定できることが重要です。

③測定結果の記録やレポート化が可能か
上長や他部署への提出用に報告書の作成が必要な場合も多いと思います。ダイヤルゲージで測定・調整した場合は、どうしても手を使ってメモを取り、その後PCに入力し直し、所定のレポート形式にまとめなければなりませんよね。

レーザー式システムはディスプレイユニットなどに測定結果が保存されるものが多いので、現場でメモを取る必要がありません。さらにPCへデータ転送が可能なタイプであれば、報告書作成の手間も削減できます。
 

イージーレーザー®の特徴

上記3つのポイントを踏まえつつ、イージーレーザー®がこれらの条件を満たしているかについて解説していきます。

イージーレーザー® ロールアライメントシリーズの分解能は0.001mmなので、品質要求が厳しい場合でも対応できます。当システムは、E970、E975という2種類のラインナップがあります。

E970
○ プリズムを介してロールシャフト両端に設置した受光器へレーザーを照射するタイプ
○ フレーム側面からしかレーザー光が入らないロールが密集した機械で優位性を発揮

E975
○ 受光器をローラー上部に配置。機械の側面からのレーザー照射が困難な場合に優位
○ 特に1本ないし2本のロールのみ同時に交換や調整が必要な時に最適

イージーレーザー® ロールアライメントシステム E970 イージーレーザー® ロールアライメントシステム E975
ロールアライメントシステム E970 ロールアライメントシステム E975

 

ロールアライメントシステム E975の測定方法

Easy-Laser社のシステムは、初心者でもわずか数時間のトレーニングで芯出しが可能になるほど操作が簡単で、ディスプレイユニットは日本語にも対応しています(下図は世界標準品でのイメージです)。

イージーレーザー® E970は、レーザー光線(基準)を機械のフレームに沿って発信するタイプで、据え付け時に全ロールの平行度を評価するシステムです。ペンタプリズムによってレーザー方向を90度偏光し、対象のロールを測定します。

今回は、メンテナンス時に1本や2本のロールのみ交換したい場合に特に便利なシステムであるイージーレーザー® E975の測定方法をご紹介します。

E975の受光器用の標準ブラケットはマグネットタイプなので、平行度を測定したいロールに簡単にセットできます。レーザー発信器は、レーザーがロール上に設置された受光器の位相検知用のパネルに照射されるように専用治具を使って設置します。

ここまで終わったらディスプレイユニットを使用しながら測定・調整をしていきます。

① 高精度のデジタル水準器を採用しているので、複雑な操作なく、ロールの垂直方向(上が天/下が地)の傾きが表示されます。まずこの垂直方向の傾きを登録します。

ロールの平行度測定システム

水平レベルの登録

② 次に水平方向(ロールの左右)の傾きを計測します。発信器からのレーザー光が、ターゲットの許容エリア内に照射されるよう、受光器(ブラケット)位置を調整します(A)。

ロールの平行度測定システム

水平方向の角度測定

③ 上記②までの作業を任意のロール本数分繰り返した後、測定したすべてのロールの結果がグラフィクスや表で表示されます(基準としたいロールは後から選択可能です)。
(B):基準としたロール、(C):基準ロールに対するロールの位置ズレを表示

ロールの平行度測定システム

測定結果のグラフィック表示

イージーレーザー®は、ライブモードを採用しており、調整を行っている間もリアルタイムで数値が更新されるため、何度も計測を行う必要がありません。測定・調整に要する時間を短縮することができます。
 

作業記録・レポート作成もEasyに!

製品の品質維持のためには、設備の精度を常に数値で管理することが不可欠です。最後のポイントである管理・記録に一役買ってくれるのが、PC接続・レポート化の機能です。

イージーレーザー®は、調整結果をPCに転送・レポートとして簡単に出力できます。

COOK社製品

レポート見本(クリックで拡大)


 

さいごに

今年7月に開催された『メンテナンス・レジリエンス TOKYO 2016(プラントメンテナンスショー)』にも平行度測定やポンプといった回転機械の芯出しにご興味をお持ちの方が複数来場されていました。

「現時点では社内検討には至っていないけれど、将来、職人がいなくなった際にはレーザー式システムが必要になってくると思う」とのご意見もあがっていました。自社で購入した場合のメリット、外注のメリット、もちろんデメリットも含めて、早いうちから情報収集している企業が多いようです。

皆さんはすでに情報収集・検討を始められていますか?

文/石田有紀

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