ブログ
11.172020
新型シリンダ弁『アウリス弁』登場!

2020年、COOK COMPRESSION社より、ついに新型のモペット弁が登場しました。今回のモペット新型は、運用いただいてきた石油精製・石油化学のお客様のご要望に応える形で開発された、次世代型モペット弁『アウリス弁』です。
従来のモペット弁の利点を残しつつ、新しく進化したアウリス弁とはどのような製品なのでしょうか。本日はその特徴をご紹介します。
初代モペット弁
<特徴>
①同形状ディスク複数配置
②断面は円弧
③ディスク厚が厚い
④ガス流路が流線形
⑤ディスク径が全て小さい
⑥スプリング径が大きい
⑦ポケットベント孔大きい
モペット弁は断面が円弧のディスクを採用するなど、マンリー弁の利点を継承しながらも、小径/統一ディスクを採用することでディスクの耐久性を向上させました。これにより、大きいスプリング径を採用することができるようになり、スプリングの信頼性向上、その堅牢性から国内では石油精製や石油化学のダーティーガスサービスやポリマー混入の多い設備に、積極的に導入されてきました。
アウリス弁のポイント
Point 1 安定的に長期連続運転可能
・樹脂軽量+小径ディスクのため開閉時の曲げ応力が小さくできる。
・高リフト+スプリングサイズ大のため、異物閉塞や噛み込みリスクが低減する。
シールはフラットな面合わせのため、高いシール性を実現できる。これにより開閉時挙動が安定化。起動時のシール不良に伴う漏れ懸念も少ない。
・カーボン繊維入りPEEKを標準採用しているので、アブレシブ摩耗リスクを低減することができる。
Point 2 幅広いサイズに対応可能
・2つのディスクサイズ(中心径=25.4mm/18.1mm)あり。Φ120以下の弁には、小サイズ使用により、流路効率の最適化ができる。
・ディスクサイズだけでなく、シート厚み調整が可能なので、流量に影響する弁隙間容積の調整が容易にできる。
Point 3 部品共通化対応可能
・共通ディスクとスプリングを使用するため、複数の機器にモペット弁を使用すれば、機器ごとではなく、機器横断的に予備品共通化が可能。
おわりに
当社では往復動圧縮機向け機械部品のほか、往復動圧縮機や大型ギアボックスなどのオンライン状態監視システムをお取り扱いしております。「シリンダ弁の漏れや流量の問題を解決したい」「部品不良の予知保全を実現したい」という方はぜひ一度こちらのフォームからご相談ください。
文/いしだ