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工作機械の加工精度向上のカギは〇〇!持ち運びに便利なツールとは?

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頻繁に展示会が開催されている、今”アツイ”業界は何かご存知ですか?それは、工作機械業界です!機械要素技術展は名古屋、東京、大阪と1年間に3回の開催、今年は隔年開催のJIMTOF(日本国際工作機械見本市)も11月に6日間にわたり、開催されました。台湾でもTMTS2018(台湾国際工作機械展)が同じく11月上旬に開催されたそうです。

日本工作機械工業会によると、2018年4月の工作機械受注金額は6カ月連続で1500億円超、4月としては過去最高額となったそうです。国内外問わず、需要が継続しており、1000億円超は実に18カ月連続とのこと。堅調な推移は望ましいことである一方で、部品調達や納期調整に苦労している企業も出てきているようです。

新たに工作機械を組み立てる時にも、メンテナンスの時にも、重要なのが幾何形状(3次元測定)ですよね。仮にこの時に精度が出ていなかった場合、当然、精密な加工ができなくなってしまいます。そこで本日は工作機械の加工精度のカギを握る「幾何形状精度測定(3次元測定)」について、解説したいと思います。
 

工作機械の幾何形状測定とは?

工作機械における幾何形状測定としては、工作機械を据え付けるベースのレベル出し(水平出し)、リニアガイドなど直線案内機構の真直度や平行度、テーブルの平面度、各軸の直角度、スピンドル方向の傾きなどが挙げられます。品質要求を満たし、ムダを最小限にするためには、これらの測定と調整を正確に、高精度に行うことが重要です。特に金属加工用の工作機械の場合には、0.1μm(1/10000mm)の精度を求められる場合もあります。

調べてみたところ、静的精度試験の定義、測定方法及び許容値の決め方が、JISで下記の通り規定されていました。

5.静的精度試験
5.1一般 ここでは,工作機械の直線又は平面の形状,位置又は運動に関係する次の5項目の静的精度試験の定義,測定方法及び許容値の決め方について規定する。

−真直度(5.2 参照)
−平面度(5.3 参照)
−平行度,等距離度及び一致度(5.4 参照)
−直角度(5.5 参照)
−回転精度(5.6 参照)

この規格では,各試験項目に対して少なくとも一つの測定方法を示し,使用する測定原理及び測定器を示す。
この規格に規定する以外の測定方法を使用する場合には,その精度は,少なくともこの規格に示す測定方法による精度と同等でなければならない。
この規格では,測定方法は,簡単のために,直定規,テストバー,円筒スコヤ,精密水準器及びダイヤルゲージのような基本的な測定器を使用する方法から系統的に選択しているが,ここに規定する以外の方法,特に工作機械の組立部門又は検査部門では,実際に光学式測定器が使われることが多い。大形の工作機械の試験では便利さ及び迅速さから特殊な測定器の使用が必要なことがある。

引用元:JIS B 6191, 工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則−

 

レーザー式3次元(幾何形状精度)測定システム『イージーレーザー』で出来ること

簡単な測定方法としては、直定規やダイヤルゲージが挙がっていますね。長い間、汎用手段として使用されてきましたが、最近では新たにレーザー式測定システムを導入する企業も増えてきました。

レーザー式の特徴はいくつかありますが、一つは非常に高精度な測定が可能なことです。

今回ご紹介する『イージーレーザー』は、標準付属品の分解能0.001(1/1000)mm、オプションのHyper PSDを使用した場合の分解能0.1μm(1/10000mm)ですので、金属加工用の工作機械の測定もOKです。

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詳しくはこちら→イージーレーザー 製品カタログ

イージーレーザーなら直角度、真直度、平面度、レベル出し、スピンドル測定などに対応。工作機械といえば、マシニングセンタ、旋盤、ボーリングマシン、ボール盤、水切削機械やプレス機械など、さまざまな機械デザインがありますが、システムを1台導入すれば、これらの機械の測定、調整ができます。

また、ダイヤルゲージなどのツールは、数字をPCに取り込めないところが難点ですよね。目盛を読み取って、メモして、そのメモを基にPCに入力するという手間が発生します。

イージーレーザーは、PCのUSBポートへの接続が可能で、測定結果を転送できるだけでなく、ExcelやPDFのレポート形式で出力することもできます。また、システムは拡張性があり、冶具を購入すればカップリングの芯出しにもご利用いただけます。
 

おわりに

今回、記事を執筆するにあたって、直角マスターゲージ(略称:角マス)についても調べてみました。3次元座標(X/Y/Z)を一度に測定できる立方体型のマスターゲージがあり、真直度、直角度、平行度などをμ単位で高精度に測定できるそうです。難点を一つ挙げるとすると、非常に重たいこと。大きいサイズでは100kg(!)近くあるそうです。汎用の四直角マスターゲージでも、30kg弱あるとのことですから、持ち運びは大変そうですね…。

レーザー式はキャリーケースにすべて収まっているので、持ち運びはカンタン。導入されたある企業様では、海外の工場での機械組み立てや据付時に持っていき、使用することもあるそうです。リニアガイドを使った直線案内機構の組み立て作業時の平行度測定用としてご利用いただいているケースもあります。

従来のツールにはないメリットがあるレーザー式システム。実機でのデモンストレーションもご対応させていただきますので、「この設備の測定ができるか知りたい」という場合は、こちらよりお気軽にお問い合わせくださいね。

文/石田有紀

参考:
JIS B 6336-6, マシニングセンタ−検査条件− 第6部:送り速度,主軸速度及び補間運動の精度
JIS B 6191, 工作機械−静的精度試験方法及び工作精度試験方法通則−


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